2022年12月23日 (15:49)
ネオン混合の氷で冷却効果がアップ【高温プラズマの制御に貢献】
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
(平野俊夫理事長)量子エネルギー部門
六ヶ所研究所の松山顕之主幹研究員および、
大学共同利用機関法人自然科学研究機構
核融合科学研究所(土岐市・吉田善章所長)の
坂本隆一教授らの研究グループは、
核融研の大型ヘリカル装置(LHD)で、
氷点下260度以下で凍結させた水素の氷を、
高温プラズマに入射する実験を実施。



純粋な水素の氷を入射した場合に比べ、
5パーセント程度の「ネオン」を添加した、
水素の氷の方が、プラズマの深部まで、
効果的に冷却できることを突き止めた。



核融合エネルギーを生み出すには、燃料の水素を、
1億度以上の高温プラズマの状態にし、
真空容器の中で生成した「磁力線の籠(かご)」で、
閉じ込める必要がある。
ただし、時折、閉じ込め状態が不安定になり、
高温プラズマが、真空容器の内壁に、
ダメージを与えることがある。
そのため、不安定な兆候が出た時点で、
強制的にプラズマを冷却し、
装置へのダメージを抑える必要があった。



ネオンサインなどに利用される希ガス
「ネオン」(Ne)は、
強い光を放つ性質がある。
また、氷点下250度程度で氷になるため、
水素に近い特性も持つ。
このため、入射する氷に、
微量のネオンを混合しておくと、
高温プラズマが氷を溶かそうとした際、
熱エネルギーの一部を、
光のエネルギーに変え、
外へ放出することができた。



今回の実験結果は、
フランスで建設が進められている、
世界最大の核融合実験炉
「ITER(イーター)」の
強制冷却システムの性能を左右し、
ひいては、将来の核融合炉における、
プラズマ制御手法の確立にも、
貢献するとのこと。



(平野俊夫理事長)量子エネルギー部門
六ヶ所研究所の松山顕之主幹研究員および、
大学共同利用機関法人自然科学研究機構
核融合科学研究所(土岐市・吉田善章所長)の
坂本隆一教授らの研究グループは、
核融研の大型ヘリカル装置(LHD)で、
氷点下260度以下で凍結させた水素の氷を、
高温プラズマに入射する実験を実施。



純粋な水素の氷を入射した場合に比べ、
5パーセント程度の「ネオン」を添加した、
水素の氷の方が、プラズマの深部まで、
効果的に冷却できることを突き止めた。



核融合エネルギーを生み出すには、燃料の水素を、
1億度以上の高温プラズマの状態にし、
真空容器の中で生成した「磁力線の籠(かご)」で、
閉じ込める必要がある。
ただし、時折、閉じ込め状態が不安定になり、
高温プラズマが、真空容器の内壁に、
ダメージを与えることがある。
そのため、不安定な兆候が出た時点で、
強制的にプラズマを冷却し、
装置へのダメージを抑える必要があった。



ネオンサインなどに利用される希ガス
「ネオン」(Ne)は、
強い光を放つ性質がある。
また、氷点下250度程度で氷になるため、
水素に近い特性も持つ。
このため、入射する氷に、
微量のネオンを混合しておくと、
高温プラズマが氷を溶かそうとした際、
熱エネルギーの一部を、
光のエネルギーに変え、
外へ放出することができた。



今回の実験結果は、
フランスで建設が進められている、
世界最大の核融合実験炉
「ITER(イーター)」の
強制冷却システムの性能を左右し、
ひいては、将来の核融合炉における、
プラズマ制御手法の確立にも、
貢献するとのこと。



