2014年01月28日 (12:02)

瑞浪市教委が「美濃の地歌舞伎衣裳」などを文化財に指定

瑞浪市教育委員会は、
瑞浪市民俗文化財(有形)として、
瑞浪民有第2号「美濃の地歌舞伎衣裳」と、
瑞浪民有第3号「のぞきからくりの看板絵と中ネタ」を、
新たに指定した。
指定書の交付式が、市役所で開かれ、
所有者の小栗榮輝・幸江さん夫婦に、
平林道博教育長が手渡した。
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榮輝さん(70歳、日吉ハイランド代表取締役)は、
「美濃歌舞伎保存会」の会長として、
幸江さん(65歳、美濃歌舞伎博物館『相生座』館長・
ミュージアム中仙道館長)は、
「美濃歌舞伎子供伝承教室」の指導者として、
瑞浪市無形民俗文化財「美濃歌舞伎」の
保存・継承に努めている。
1四天 黒天鵞絨地 金繍大蛇文 金馬簾付11四天 黒天鵞絨地 金繍大蛇文 金馬簾付22俎板帯 黒繻子地(一部天鵞絨地)金繍雲に竜文
3小忌衣 黒繻子地 金銀繍波に瑞雲 鳳凰文 瓶覗色立襟 華鬘結紐付13小忌衣 黒繻子地 金銀繍波に瑞雲 鳳凰文 瓶覗色立襟 華鬘結紐付2
4打掛 黒天鵞絨地 金繍龍門に龍乗り貴人文 鏡付14打掛 黒天鵞絨地 金繍龍門に龍乗り貴人文 鏡付2
相生座には、約4000点の歌舞伎の衣装が、
保存されているが、今回指定を受けた、
「美濃の地歌舞伎衣裳」は、
①四天 黒天鵞絨地 金繍大蛇文 金馬簾付 
(よてん くろびろうどぢ 
きんしゅうだいじゃもん きんばれんづき)
②俎板帯 黒繻子地(一部天鵞絨地) 金繍雲に竜文
(まないたおび くろしゅすぢ《いちぶびろうどぢ》
きんしゅうくもにりゅうもん) 
③小忌衣 黒繻子地 金銀繍波に瑞雲・鳳凰文 瓶覗色立襟・華鬘結紐付
(おみごろも くろしゅすぢ きんぎんしゅうなみにずいうん・ほうおうもん
びんのぞきいろたてえり・けまむすびひもつき)
④打掛 黒天鵞絨地 金繍龍門に龍乗り貴人文 鏡付
(うちかけ くろびろうどぢ 
きんしゅうりゅうもんにりゅうのりきじんもん かがみつき)
⑤打掛 黒繻子地 金繍竹に雀文
(うちかけ くろしゅすぢ きんしゅうたけにすずめもん) 
⑥四天 黒天鵞絨地 金繍 切付鷹文に波・松文 金馬簾付
(よてん くろびろうどぢ 
きんしゅうきりつけたかもんになみ・まつもん きんばれんつき)
の以上、6点。
いずれも、江戸時代末期から明治時代初期に、
制作されたもので、
岐阜県内に伝わる地歌舞伎衣装の中でも、
特に、制作技術(刺しゅうや仕掛け)や、
意匠(デザイン)が優れている。
5打掛 黒繻子地 金繍竹に雀文15打掛 黒繻子地 金繍竹に雀文2
6四天 黒天鵞絨地 金繍 切付鷹文に波 松文 金馬簾付16四天 黒天鵞絨地 金繍 切付鷹文に波 松文 金馬簾付2
「のぞきからくり」とは、江戸時代後期に始まり、
大正時代から昭和の初期にかけて、
一般大衆に親しまれた、娯楽の1つ。
しかし、活動写真(映画)の登場により、廃れたという。
のぞきからくりを、上演するための「屋台」が、
現存しているのは、新潟県新潟市、大阪府豊中市、
広島県三原市、福岡県北九州市のみ。
瑞浪市には、「屋台」は残っていないが、
「忠臣蔵」の看板絵が4枚と、
中ネタ(なかねた)の絵が6枚あり、
1幕分が、セットとして残っている。
姫路市の工芸家、故・宮澤由雄さんが、
「押絵」の技法で、制作したもので、
昭和初期の娯楽を知る、貴重な民俗資料。
看板絵・中ネタとも、“ふすま1枚”ほどの大きさがあり、
客が、屋台の「のぞき穴」から見ると、
中ネタが立体的に見える、仕組みになっている。
中ネタを変えたり、語りを務めたりする、「弁士」が必要。
01看板絵(観音)02看板絵(アオリ)
03看板絵(両袖)104看板絵(両袖)2
05中ネタ1番06中ネタ2番07中ネタ3番
08中ネタ4番09中ネタ5番10中ネタ6番
指定書の交付式には、
瑞浪市文化財審議会の安部利美会長も同席。
小栗さん夫婦は、「4000点の衣装があっても、
昔の人の体格が小さいため、
現代人では使えない物が、多い。
しかし、使わないからと言って、
倉庫にしまっておくのではなく、活用し、
手仕事の素晴らしさを、多くの人に伝える必要がある。
衣装の補修方法も、受け継いでいくことが、大事」とか、
「看板絵と中ネタに関しては、1つも欠けることなく、
全部そろっていることが、奇跡。
しかし、弁士や屋台がそろってこそ、本当の“のぞきからくり”。
歌舞伎のいいとこ取りをして、
市民講座で弁士を育てたり、屋台を作ったりする、
プロジェクトを立ち上げたい」、
「指定を記念した、展覧会を開きたい。
来年3月には、瑞浪市や可児市などに残っている、
歌舞伎の衣装をまとめた、
本も出版するつもり」などと語った。
11中ネタ裏面14看板絵銘
12看板絵の目の細工13看板絵の目の細工
15参考 新潟市巻郷土資料館「のぞきからくり」全景16のぞきからくりののぞき穴から見る17参考 新潟市巻郷土資料館「のぞきからくり」全景
既に、相生座の衣装については、
平成17(2005)年に、「歌舞伎の衣裳」として、
3点が、“瑞浪民有第1号”の指定を受けている。
今回の指定により、瑞浪市指定文化財は、
有形・無形を合わせて、計70件となった
(国・県指定などを含めると、計99件)。

【文化財の写真=相生座提供】
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