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2014年04月05日 (21:48)

美濃源氏フォーラムが「本部瑞浪土岐市講座」をスタート

美濃源氏フォーラム(理事長=井澤康樹市議)は、
平成26年度「本部瑞浪土岐市講座」を、
瑞浪市寺河戸町の井澤商店内、
ホワイトスクエアで開いた。
同講座は、全6回講座で、本日が、第1回目。
歴史愛好家や地元住民ら、約50人が聴講した。
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第1回目の講師には、
土岐市美濃陶磁歴史館の元館長で、
同フォーラムの式正織部流部会長を務める、
水野幸爾さん(土岐市妻木町、66歳)が登壇。
「古田織部と千利休」を演題に、
戦国時代の茶の湯について、解説した。
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水野さんは、戦国時代の“気分”について、
「長生きできない時代において、苦しい世の中を、
夢と見なして、生きていたのではないか。
そんな時代背景が、心のバランスをとる手段として、
茶の湯を流行させた」と語り、
「『茶の湯の席では、政治や商売の話はしない』
というのが、建前だったが、
実際は、はかりごとをする場所として、最適だった。
また、ほかに、娯楽がなかったというのも、
茶の湯がはやった、大きな理由ではないか」と述べた。
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「当時の人たちにとって、茶の湯は、
当然、知っておくべき教養だった」と話し、
“侘び茶”の精神性も説明。
「富士山や日本アルプスのような場所で、
お茶を楽しむことが、侘び茶ではない。
そんな所で行うのは、本当に、ただ寂しいだけのもの。
本来の意味は、にぎやかな町中において、
静かな場所を、人工的に作り出し、寂しさを感じるもの。
そのため、高い精神性が、求められる」と説いた。
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また、織田信長が、
三大宗匠の今井宗久・津田宗及・千利休に、
3000石を与えていたが、
単に、茶の湯を学びたかっただけではなく、
鉄砲に必要な硝石(しょうせき)を、輸入させるため、
3人を利用していたとし、
「精神性を学ぶだけではなく、武器を独占するという、
現実的な意味もあった」と話した。
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千利休と古田織部との違いについては、
「利休の茶室は、“静”といわれているが、
心には、緊張感がある。
一方、織部の茶室は、見た目は“動”だが、
心は、静かなものを感じる」とし、
茶室の窓を多くしたり、
茶席に身分差を認めたりした、
織部の茶の特徴を、分かりやすく説明。
織部が、利休の形見の茶しゃくを、
位牌(いはい)代わりに、拝んでいたという、
エピソードを紹介し、
「茶の湯の形式は違ったが、
利休と織部の師弟関係は、強く結ばれており、
心が通っていた」と述べた。

次回は、6月7日(土曜日)午後1時30分から。
年会費が1000円で、受講料は5000円。
1回限りの受講の場合は、2000円。
問い合わせは、美濃源氏フォーラム事務局
(TEL0572─68─3143)まで。
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