東濃ニュース　土岐市・瑞浪市版

岐阜県教育委員会は、今年１１月１日（木曜日）の
岐阜県文化財保護審議会（林進会長）の答申に基づき、
下記の文化財１件を、新たに、
岐阜県重要有形民俗文化財に指定したと、発表した。
今回の指定により、
岐阜県重要有形民俗文化財は、４４件になった。

◆概要
【種別】有形民俗文化財
【名称】美濃の地歌舞伎衣裳
【員数】９点
【所在地】ミュージアム中仙道（瑞浪市明世町戸狩）
【所有者】美濃歌舞伎保存会（小栗榮輝会長）

岐阜県重要有形民俗文化財は、
有形民俗文化財を対象に、
岐阜県内の市町村が、各自治体の条例に基づき、
重要なものとして、指定したものの中から、
特に価値が高いものが、指定される。

なお、今回、指定を受けた衣装９点は、
いずれも、瑞浪市指定民俗文化財（有形）だが、
市の指定を受けた時期が、
平成１２（２０００）年９月１日指定の
「歌舞伎の衣裳」（３点）と、
平成２６（２０１４）年１月２１日指定の
「美濃の地歌舞伎衣裳」（６点）の
２回に分かれている。
また、同一の衣装だが、
美濃歌舞伎保存会による名称と、
岐阜県による指定名称が、異なっている。

今回の指定により、
瑞浪市内にある指定・登録文化財は、
１０６件になった。
内訳は、国指定が３件、国登録が１１件、
県指定が２０件、市指定が７２件
（市指定のみ。国指定・県指定との重複は含まず）。
ちなみに、瑞浪市内の岐阜県重要有形民俗文化財は、
「半原人形浄瑠璃の頭と衣裳」
《昭和４９（１９７４）年１１月指定》があるのみで、
４５年ぶりに、２件目の指定を受けた。

岐阜県重要有形民俗文化財
「美濃の地歌舞伎衣裳」（９点）は、下記の通り。
※上段が美濃歌舞伎保存会による名称で、
下段が岐阜県による指定名称。

【歌舞伎の衣裳】（３点）
《平成１２（２０００）年９月１日＝瑞浪市指定》
①四天　黒天鵞絨地　金繍竜虎文　金馬簾付
（よてん　くろびろうどぢ　きんしゅうりゅうこもん　きんばれんづき）
①黒天鵞絨地竜虎文様四天

②打掛　黒繻子地　金繍竹に雀文
（うちかけ　くろしゅすぢ　きんしゅうたけにすずめもん）
②黒繻子地竹に雀文様打掛

③打掛　黒天鵞絨地　金繍牡丹唐獅子文
（うちかけ　くろびろうどぢ　きんしゅうぼたんからししもん）
③黒天鵞絨地牡丹唐獅子文様打掛

【美濃の地歌舞伎衣裳】（６点）
《平成２６（２０１４）年１月２１日＝瑞浪市指定》
④四天　黒天鵞絨地　金繍大蛇文　金馬簾付
（よてん　くろびろうどぢ　きんしゅうだいじゃもん　きんばれんづき）
④黒天鵞絨地大蛇文様四天

⑤俎板帯　黒繻子地（一部天鵞絨地）　金繍雲に竜文
（まないたおび　くろしゅすぢ《いちぶびろうどぢ》
きんしゅうくもにりゅうもん）
⑤黒繻子地雲に竜文様俎板帯

⑥小忌衣　黒繻子地　金銀繍波に瑞雲・鳳凰文　瓶覗色立襟・華鬘結紐付
（おみごろも　くろしゅすぢ　きんぎんしゅうなみにずいうん・ほうおうもん
びんのぞきいろたてえり・けまむすびひもつき）
⑥黒繻子地波に瑞雲・鳳凰文様小忌衣

⑦打掛　黒天鵞絨地　金繍龍門に龍乗り貴人文　鏡付
（うちかけ　くろびろうどぢ　きんしゅうりゅうもんにりゅうのりきじんもん
かがみつき）
⑦黒天鵞絨地龍門に龍乗り貴人文様打掛

⑧打掛　黒繻子地　金繍竹に雀文
（うちかけ　くろしゅすぢ　きんしゅうたけにすずめもん）
⑧黒繻子地竹に雀文様打掛

⑨四天　黒天鵞絨地　金繍　切付鷹文に波・松文　金馬簾付
（よてん　くろびろうどぢ　きんしゅうきりつけたかもんになみ・
まつもんきんばれんつき）
⑨黒天鵞絨地鷹文様に波・松文様四天

【写真提供＝美濃歌舞伎保存会】