2020年10月27日 (23:00)

齋木俊秀さんが寿文皿とホトトギス皿を再現【肥田の皿のルーツを】

日展会友の陶芸家で、
有限会社サイキ製型の取締役会長を務める、
齋木俊秀さん(土岐市肥田町浅野・69歳)が、
肥田地区の磁器製品のルーツと言える小皿、
「寿文皿」(壽文皿・寿紋皿・じゅもんざら)と、
「ホトトギス皿」の再現に成功した。
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肥田地区における磁器(新製焼)の製造については、
窯を焼くことを認める藩の許可「窯株」が必要だった、
江戸時代の後期、安政2(1855)年に、
古林長助・中尾源治らが、領主の岩村藩主に、
窯株取得の許可を願い出たことが、始まりとされる。
開窯時期を記した古文書がないため、不確かな部分が多いが、
「試株権」を許された古林長助・中尾源治らは、
窯を築くための土地を借りるなど、
準備に数年を掛けた後、登り窯を築窯。
そこでの最初の製品が「寿文皿」で、ほぼ時を同じくして、
「ホトトギス皿」も焼かれたと、推測されている。
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【上の写真2枚は、試作段階の物。
中央部分の溝が、はっきり出ていない】
直径が3・5寸(11・5センチ)のため、
「三五皿」(さんござら)と呼ばれる小皿で、後に、
「下石の徳利(とっくり)」・「駄知の丼(どんぶり)」・
「泉(定林寺)の煎茶碗(せんちゃわん)」などと並び、
「肥田の皿」を有名にしたルーツ的製品だが、量産品のさがか、
寿文皿・ホトトギス皿ともに実物は、ほぼ無しに等しく、
「壽」の文字やホトトギスの形を押すための版木は、
写真でしか残っていない。
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齋木俊秀さんは、平成27(2015)年に、
現在では製造されていない、幕末・明治初期の磁器、
「福良雀皿」(ふくらすずめざら)の復刻にも成功しており、
「寿文皿」・「ホトトギス皿」の再現については、
3年ほど前に、資料集めからスタート。
再現・復元に際しては、古林長助(古林家7代)の子孫で、
有限会社丸平古林製陶所の代表取締役を務める、
古林亮平さん(13代)の承諾と協力を得て、取り組んだ。
辛うじて残されていた実物を採寸し、
型打ち用の印花(いんか)は、
版木の写真を基に、石膏(石こう)で再現した。
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齋木俊秀さんは「試作段階では、皿の底が湾曲しているため、
文字やホトトギスの中央部分がうまく押せず、
石膏の型を調整しなければならなかった。
当時の人は、これを版木でやっていたため、苦労したと思う。
その証拠に、創始から6年後の寿文皿は、最初から、
皿の底を平らにすることで、押しやすくしている。
皿の再現だけなら、現代の技術をもってすれば造作もないが、
重要なのは、築窯に至った歴史的・経済的背景や、
製品化までの先人の苦労・努力を知ること。
肥田の三五皿は、作っても作っても、もうからないため、
『貧乏皿』とか『寝こなし皿』などと揶揄(やゆ)された。
しかし現代では、肥田地区の窯業は、
陶磁器生産量日本一を誇る土岐市の中で、
その代表格にまで、成長することができた。
今回、ルーツ的・象徴的な皿をよみがえらせたことで、
先人たちのチャレンジ精神を知るきっかけとなり、温故知新、
肥田地区だけにとどまらず、土岐市の窯業関連企業にとって、
今後の商品開発の一助になれば、うれしい」と話している。
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